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スタジアムの照明1

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夜、野球やサッカーの試合に観戦に行くと、明るいナイター照明に照らされた場内に特別な高揚感や躍動感を感じる。
スタジアムの照明はナイター観戦する人達を鮮明な光の華やかな世界へと導く大きな照明器具である。

スタジアムの照明の歴史をみると日本で最初に照明塔が設置されたのは1933年の早稲田大学の戸塚球場である。1950年には後楽園球場に最初のナイター照明が整備され、続いて大阪球場、西宮球場、名古屋球場が整備されていった。

1950年代からの照明塔は「はえたたき型」と言われる形をしており、柱は鉄骨式で足組み構造が見える。

その後1980年代からは様々な形の照明塔が生まれ、柱も1本や2本となり、すっきりとした形となった。

近年では横浜スタジアムのY型、大田スタジアムのO型、など照明部分が球場の名前のアルファベットを型どった形のものがあり、独自性が強くなっている。

初期のナイター照明の光は様々な光を混ぜ合わせてできた光という意味で「カクテル光線」と呼ばれていた。当時は昼光色に近い照明効果を出すために光の色や性質が異なる水銀灯・白熱灯・ハロゲン灯などを組み合わせて照明していたためだ。

近年では演色性に優れたメタルハライドランプが主に使われていることが多い。

ナイター照明によってプロ、アマ問わず夜もスポーツを楽しむことができるようになった。夜のスタジアムは照明により芝生の色や選手達のユニホームの色が鮮やかに見え、明るい光に包まれて活気が生まれ、華やかな雰囲気に包まれる。そしてプロスポーツを観に訪れる観客にとっては自然とわくわくするような高揚感を得ることができる光環境をスタジアム照明は作り出してくれる。

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Photo by kanegen