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光の建築部材・ステンドグラスの歴史1

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ステンドグラスはエ字型の断面を持つ鉛のリムを用いて着色ガラスの小片を結合し、絵や模様を表現したものである。教会などの建築に多く用いられており、透過光による美しい造形は見るものに感動を与えてくれる。

ステンドグラスの歴史についてみてみよう。

フランスの文献によると5世紀には既にステンドグラスが作られていたとされている。それによるとある作家がリヨンにある教会のステンドグラスを見て、「まるで春の花でいっぱいの草原のように光輝いている」と記してあるそうだ。

ステンドグラスの歴史は実に1500年にもわたっているのだ。

現存する世界で最も古いステンドグラスは、ドイツのロルシュ修道院の発掘で出土したキリストの頭部と思われるガラス片で9世紀のものと推定されている。

11世紀から15世紀は黄金期とも言える時期でステンドグラス芸術は大きく飛躍した。12世紀にはゴシック建築の登場と共に絵付けの技術が発達し、神や聖人の絵をガラスに表現できるようになり多くの素晴らしい作品が製作された。そして13世紀にはよりデザインが細かく、装飾的になっていった。

14世紀にはシルバーステインという現在も使われている重要な技法が生まれる。これは銀でできたステンドグラスの絵付け顔料の一種で黄色~オレンジ色を出すことができ、光を通すと黄金に輝く顔料である。その後、エマイユ、サンギーヌという新しい技法も生まれ、15世紀後半には、2層になったガラスにエッチングを施す技法も生まれた。

このようにしてステンドグラスの技法は発展してきたが、その調子のままに製作が続けられた訳ではなかった。

 

Chartres photo by Chris Lewis

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