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光と美術3-カラバッジオ


以前のトピックにて光と影を用いた表現手法「キアロスクーロ」について記しましたが、16世紀にイタリアで活躍したカラバッジオもまたこの手法を用いた画家のひとりでした。

16世紀から17世紀にかけて、美術史的にルネサンスとバロックの間に位置するのがマニエリスムです。
寓意性・様式美を重んじるマニエリスムはいわゆる「マンネリ」の語源ですが、マニエリスムからより動的・劇的な表現を重んじるバロック期へと時代が変化する潮流にカラバッジオが与えた影響はとても大きく、近現代絵画の祖とも言われています。

この「聖マタイの召命」はサン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会コンタレッリ礼拝堂の室内装飾の依頼品として描かれ、大評判となったものです。画面の右側から差し込む強い光が生み出すコントラストが写実性な画風に劇的な印象を加えています。キアロスクーロよりもより明暗を強くした手法はテネブリズムと呼ばれています。

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