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光と美術6-印象派


印象派はモネやルノワールに代表される、19世紀後半フランスで発生した芸術運動です。
風景の中の一瞬の光を捉え、一見奔放なインスピレーションによって描かれているかのように見える印象派の技法は、画材の進歩と色彩理論に基づいています。

画家達が屋外で絵を描くことができるようになったのは、金属製チューブ入りの絵具の販売のお陰でした。それ以前は絵具は豚の膀胱などに入れ、売られていたといいます。持ち運べる絵具の開発により、画家たちは刻々と変化する風景の光の色を屋外で感じ、描くことが可能になりました。

印象派以前の絵は暗い色を乗せることで明を強調することが光の表現の主流であり、混色して用いられたため画面に塗られる絵具の明度はどうしても低く、全体的に暗くなってしまいました。
印象派の画家達は純色(混ぜ合わせてない色)を多数の点のように隣り合わて描くことで、絵の明度を保ちつつも、離れた所から見た時に色が混ざり合って見える効果を発明することに成功したのです。

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