週一回照明デザイナーの視点で切り取った折々の風景や気になる言葉を少しずつ綴っていきます。ALG本サイトwww.alg.jp
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ハイディンガーのブラシ

物理学的には、光には粒子と電磁波という二つの性質があります。「偏光」とは電磁波としての光が特定方向へ振動している状態のことを言います。人間の目は通常は光の振動を感じることはありませんが、通常の室内では、あらゆる方向に振動している光が混在し、「部分偏光」の状態にあります。自然光は規則性がなく振動しています。そして今この文章をご覧になっている液晶モニタの画面も実は振動している「偏光」です。

しかし、偏光は実は知覚することができます。
オーストリアの地質学者ヴィルヘルム・フォン・ハイディンガー氏は、偏光している可視光を見たときに視野の中心に現れる文様を発見しました。この「ハイディンガーのブラシ」は錯覚や飛蚊症などと同じ、いわゆる内視現象のひとつです。
モニタ画面の白い領域に眼を向けて視野の中心に注意しながら頭をゆっくり左右に傾けて見てください。視野の中心部にかすかに黄色い帯状の模様が現れます。とても淡いものであり、私達の眼は視野に対して動かないものを知覚しにくいのではじめは見えないかもしれませんが、慣れてくると液晶モニタ以外でも白い紙などでも見える事もあるそうです。
(気になる方は、この下に余白を作っておいたので、スクロールさせて是非チャレンジしてみてください!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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