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冬と春を繋ぐ桜─河津桜─

立春を迎え、暦の上では春が始まりを迎えた2月。
しかし、まだまだ冬空のもと寒さの厳しい日が続き、あたたかな陽気に包まれた春が待ち遠しいと感じる今日この頃。
そんなこの時期には、早咲きの桜「カワヅザクラ」を楽しんでみてはいかがだろうか。

春の代名詞である桜。日本で見られる桜の多くは「ソメイヨシノ」と呼ばれる品種の桜で、陽気も春めく3月下旬から4月上旬にかけて開花する。開花期間は約1週間と短く、満開の花びらはあっという間にはらはらと散ってしまうが、その儚げな美しさも含めて桜は多くの人々に愛されている。
一方、「カワヅザクラ」は春を先取りして開花し、1月下旬から3月上旬にかけて約1ヶ月もの間楽しむことができる。カワヅザクラの花は大きく桃色が濃いことが特徴で、寒空の澄んだ青とのコントラストが美しい。春が待ち遠しく気持ちも憂いがちなこの時期に見れば華やかな気持ちで満たされ、ソメイヨシノとはまた違った楽しみ方ができるだろう。

カワヅザクラの名所、静岡県賀茂郡河津町では毎年「河津桜まつり」が開催されており、ライトアップなどのイベントも豊富で人気を博している。
冬と春の間。光あふれる春を待つこのもどかしい時期に彩りを与えてくれる早咲きの桜を、ぜひ楽しみたい。

Photo by shuzo serikawa